子どもが小さい時はいいけれど、小学校入学が近くなると、そろそろ必要?と考えだすのが子ども部屋

親なら誰しも、子どもがすくすく成長できる環境を我が子に与えたいと願いますよね。

だけど、

本当に子ども部屋は必要なの?

ひとりで寝られるか心配… 

3人きょうだいだけど、どうしたらいい?

こんにちは!
住まいと暮らしのコンサルタント くらリノです。

子ども部屋って、年齢、性別、子どもの数によっても部屋の使い方は変わるし、親の教育方針にも左右されるところです。

  • 間取りの関係で十分なスペースや部屋数が取れない
  • そもそも、いるのかどうか迷っている
  • つくってあげたいが、どうしたらいいかわからない


そんな悩みのパパママがしっかり親子関係を築き、子どもの自立を促すような子ども部屋の考え方とつくり方についてお話します。

子ども部屋の考え方:子ども部屋=勉強部屋?

子どもは成長の段階に応じて、必要な環境も違ってきます。

そのため、子ども部屋は柔軟に捉えることが大事。

家の間取りに合わせるのではなく、ライフスタイルや子供の育て方に合わせて考えていく。
また、将来子どもが巣立ったあとの活用法まで頭に入れておく必要があります。

まずは、子ども部屋の役割について述べていきましょう。

子ども部屋とは、子どもの居場所である

「子ども部屋」というと「勉強部屋」と捉えがち・・・

だけど子ども部屋は、「子どもの寝室であり生活する場」、つまり「子どもの居場所」のこと。

  1.  着替える、寝る、勉強する、遊ぶ場
  2.  自我が芽生える場
  3.  物事を考えたり没頭できる場
  4.  ひとりになって心を落ち着かせる場
  5.  片付けや整理を通し、自己管理能力を養う場

これらが子ども部屋に求められる役割なのです。

個室を持つメリット・デメリットとは?

個室としての子ども部屋をもつメリットとして

  • 親にとって子どもの荷物が1カ所にまとめられる リビングが片付く
  • 子どもにとってひとりきりになれる場所がある 好きなことが自由にできる
  • 思い切り泣いたり笑ったり、感情を吐き出せる

デメリットとして

  • 子どもが部屋にこもって何をしているのかわからない
  • 子どもが部屋の掃除や片付けをしない

などが考えられます。

結局、子ども部屋はあったほうがいいの?

結論としては、子ども部屋はあったほうがいいです。

だけど、必ずしも最初から一つの部屋に、ベッド、机、収納家具など全部揃っている必要はありません

実は子ども部屋があっても、そこでは寝るだけという子もたくさんいます。

「家族がいるから」「テレビがあるから」といった理由で、子ども部屋よりもリビングのほうで過ごす時間のほうが多いのです。

だからこそ、リビングを充実させ、家族一緒の居心地良さを追求するのも、子どもに対する教育方針のひとつだと思います。

個室デビューはいつから?

子どもの成長の段階で、プライバシーが必要になる時期は必ず来るので、個室はその時にあればいいのです。

小学校高学年から中学生になる頃ですね。

大人でも、ひとりの時間を大切にするタイプと、家族や友人と一緒に過ごす時間を大切にするタイプがいるように、子どもにもそれぞれ性格があります。

時期はその子に合わせて決めればいいでしょう。

子ども部屋のつくり方:年齢によってフレキシブルに

子供の成長の変化に合わせた子ども部屋のつくり方を見てみましょう。

大きく分けて3段階あります。

小学生の頃〜  リビングの一角に設けられたキッズスペース

乳幼児の頃 安全に遊べるスペースと寝る場所さえあれば良く、むしろ家族とともに過ごす時間のほうが大切なので、特に子ども部屋は必要ないでしょう。

リビングにキッズスペースを設けるなど、親が家事をしながら子どもを見守れるような工夫が大事。

小学校低学年子ども部屋を考える人が多くなります。

この時期の子どもには、寝る、遊ぶ以外に宿題や読書ができるスペース自分の服や持ち物を整理しておける収納スペースが必要です。

個室のほうが勉強に集中できると思いがちですが、必ずしもそうではありません。

リビングやダイニングテーブルの一角に「勉強コーナー」を作ったり、親のパソコン作業のカウンターを兼用するなど、リビング学習をおすすめします。

リビング学習のメリットとして
  • 人の目や生活音があることでほどよい緊張感が生まれ、かえって集中しやすい
  • 親の存在が感じられ安心できる
  • 親に頑張っている姿を見てもらえる喜び
  • きょうだいが一緒のテーブルで勉強する場合、上の子が下の子に教えてあげる

親が近くにいることで、宿題のわからないところを聞いたり学校であったことを話したり、また親の方も子どもがなにか話しかけたときにすぐに答えることができます。

寝室としての子ども部屋を準備

小学生になる前後でひとり寝する子が増えますが、これも家庭によって時期に幅があります。

勉强はリビングでする子も、寝るのは自分の部屋で…という子も多いです。

子ども部屋に机は置かなくても、ベッドと遊びや着替えのスペースは必要になります。

身のまわりのことを自分で管理できるよう、クローゼットやボックスをおくためのスペースを計画しましょう。

思春期以降〜  個室としての子ども部屋

本格的に勉強部屋としての子ども部屋の場合は、集中できる環境づくが必要です。

とはいえ、集中力はなかなか長時間持続できないし、ひとりきりだとつい遊んでしまいがち。

「机の配置を整える」「温度や光など快適な環境を心がける」「気を高めるアイテムを利用する」など工夫が必要です。

成長とともにインテリアの好みも変わるので、カーテンやクロス、寝具の色など模様替えもどんどんさせましょう。

気軽に替えたいのなら、ラグやベッドカバー、クッションなど小物でイメージチェンジができますね。

巣立ったあと〜  子どもが使わない子ども部屋の使いかた

小さいうちから子ども部屋をしっかりつくらないほうがいい理由に、子どもが巣立った後の部屋の使い方があります。

活用法としては

  1.  夫婦の寝室として
  2.  書斎や趣味の部屋として
  3.  リビングとつなげて広いスペースとして

子どもの数だけ部屋を複数設けるよりも、ひと部屋を家具などで仕切った方が、将来の活用に自由度が高くなりますね。

きょうだいの有無によって、性別の違いによって

子ども部屋の難しい点は、きょうだいの有無や性別の違い、将来子どもが増えるかもしれないなどいろんな場合があるため、ケースバイケースだということです。

ひとりっ子 ひとりだからと過剰に子ども部屋を居心地よくする必要はなく、むしろ家族が集まる空間を重視しよう

同性のきょうだい ひと部屋を共有してもいいですが、年齢が大きく離れている場合は生活時間が異なるので、可能なら別々に

異性のきょうだい 思春期がくれば、必ず別々の空間が必要となる

子どもの数が多い スペースに限りがあり、子ども一人ひとりに部屋を用意することはなかなか難しい

「同性同士はひと部屋をシェアする」「一番歳が上の子に優先して部屋を与え、小さい子たちは一緒の部屋にする」などして、子ども部屋の数をあまり増やさないほうが将来的にもいいでしょう。

きょうだいで一部屋をシェアする

のちのち部屋を分けられる工夫が必要です。

  • 本棚や収納家具を部屋の真ん中に置いて間仕切りにする
  • 2段ベッドで部屋を仕切り、それぞれカーテンを付けひとりのスペースを確保する
  • 突っ張りパーテーションや突っ張り棒とカーテンの組み合わせで独立したスペースを作る

収納家具を選ぶときは、用途が限定されるものではなく、自由に使いみちを変えられるもの、後から追加して高さや幅を変えられるものを選びましょう。

自立できるおとなになるための子ども部屋 

子ども部屋をつくるいちばんの目的は、将来自立したおとなになるためです。

親と子のいい関係を育む

親と子が一緒に過ごす時間には限りがある。この時期に必要なことを子どもに教えていくには、リビングでのキッズスペースが最適ですね。

  • 家事や親の仕事を見せることで、家族の一員を自覚したり、自然と手伝いをする子になる
  • いっしょにリビングで作業することで、親子で「学ぶ」という習慣ができる
  • 家族のコミュニケーションや一体感がうまれる
すすんで勉強できる子に

リビングやダイニングなど親の目が届く環境が、かえってやる気を引き出してくれるものです。

家族の会話やテレビの音などまわりから影響されやすい状況のもと、いろんなことに頭を使い集中して作業ができる…
小さいうちは子ども部屋に机を置かないことで、すすんで勉強する子どもになる可能性もありますよ。

片付けが自己管理につながる

しっかり愛された子どもは自己肯定感が高く、自立できる子どもに育ちます。

その一歩として、自分の部屋を片付けたり整理収納することで、自己管理能力も養われるのです。

まとめ

子ども部屋の考え方と使いかたについて述べてきました。

子ども部屋とは「勉強部屋」ではなく「子どもの居場所」のこと。

子ども部屋としての空間は必要ですが、最初からすべてしっかり揃える必要もなく、子どもの性格や成長段階に合わせて用意していけばいいでしょう。

子ども部屋のあるなしに関わらず、どのように家族が子どもと関わりを持つかが、自立した子どもになる鍵といえますね!

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