コロナ禍で人と人とのふれあいが減り、寂しさを解消するためにペットブームが起きています。
ウイルスが見つかった2020年、新たに飼いはじめた人は前年比15%もUP!
全体の飼育数は猫が964万匹と、犬の849万匹を上回ります。
こんにちは!
住まいと暮らしのコンサルタント くらリノ です。
人々に無上の喜びと安らぎを与えてくれる猫。
「完全室内飼育」が主流のいま、おうち時間が長いわたしたちの暮らしにピッタリですね!
猫が快適な環境は、人間にとっても快適。
猫が心地良いと感じる暮らしは、人間だって心地良いのです。
今回は、猫が安心して過ごせる住まいづくりのコツをお話します。
いつか猫を飼いたいと思っている猫初心者の方も必見ですよ!
目次
おしえて!猫のきもち、猫の習性
猫は縄張り意識、テリトリー意識が高く、居心地の良い住環境こそが最も重要。
猫の平均寿命はもともと15歳前後。
フードや治療の向上で平均寿命は伸びていますが、完全室内飼育のもとストレスを軽減できる空間を用意することで、20歳を超えて生きることも可能です。
まずは猫の習性や生態を理解しましょう。
猫のあたり前、人間には不都合?
本来外で生きる習性を残す猫と暮らしていくには、互いの違いを知らずに暮らしていくと、「思っていたのと違う」「こんなはずじゃなかった」ということも。
人間の都合で猫に不自由をさせたり、反対に、猫を優先するあまりに人間の暮らしが我慢の多いものとなる・・・
これでは、お互いの幸せな暮らしは手に入りませんよね。
猫のきもちを理解するよう努めることで、お互いがもっと心地よくなります。
快適な環境を何よりも重視する猫にとって、一番の大敵は「ストレス」!
騒音や知らないひとがしょっちゅう出入りする、あるいは、掃除機やドライヤーの音、インターホンでもストレスとなります。
すりすり甘えてきたかと思えば、ぷいと知らんぷり。ツンデレさんが多いのも猫の特徴ですね。
人間に甘えたい子猫のような「まったりモード」や、夜中に突然走り回るなど野生の血が騒ぐ「ハンターモード」など、1日でもコロコロ気分が変わります。
猫が高いところを好むのは部屋全体が見渡せるからで、日夜パトロールして自分のテリトリーを確認します。
飼い主が帰ってきたとき猫が嬉しそうに足にまとわりつくのは、自分の匂いをマーキングして外の匂いを消すためですよ。
1日のほとんどを寝て過ごすのんびり屋さんに見えますが、実は瞬発力に優れており、助走なしでも150cm位ジャンプできます。
着地能力も高く、ダッシュ時のスピードはなんと時速47km! 逃げ足はやいですものね。
高い運動能力と子どものような好奇心を持ち合わせており、猫の知能は人間でいうと3〜5歳位。
蓋を開ける、ゴミ箱の中をあさる、引き戸を開けるなど、思わぬことをやってのけたりしますよ。
「環境」を整える
自分の縄張り、自分の空間に執着する猫にとって、居心地いい住環境とは?
猫のために人間ができることは、ストレス軽減やキケンを回避してあげること。
こまめな掃除や片づけ、収納の工夫でも環境を整えていくことはできますよ。
ストレスからの困りごと
ストレス感じるとひとは発散したくなるように、猫だって同じです。
ストレスが原因で壁や家具を爪とぎしたり突然粗相されたりと、人間にとっての問題行動が増えるきっかけに…。
爪とぎしてもいい場所を与える
猫は爪をとぐことで、古くなった外側の層をはがしたり、マーキング、リラックス効果、気分転換などしています。
爪とぎをやめさせることは不可能。「してもいい場所」を用意してあげましょう。
大事なところで爪とぎされて、人間がストレス抱えるようでは本末転倒!
- 爪とぎスポットとなる部屋の出入り口や窓付近など、適切な場所にいくつか爪とぎ器を置いて誘導する
- 爪とぎされては困るソファなどは、引っかかりやすい素材ではなくつるつるした素材をえらぶ
- 好みがあるので、いろんな爪とぎ器の素材(ダンボール、麻布・綿ロープなど)を用意する。縦に立てたり(柱型)、市販品(床置き)など置き方を変えてみる
柱にロープ(麻布など)を巻くのも手で、キャットタワー兼用にもなりますよ!
粗相をしても叱らないで
ストレスが原因だったり、トイレに満足できないと、トイレ以外でおしっこしてしまうことも。
きれい好きの猫ですから、数・掃除の頻度を上げ、猫が気持ちよくトイレを使えるようにしてあげましょう。
- 静かな場所に設置
- 排泄のチェックがしやすい人の視線が届くところ
- トイレの近くに、かさかさ音がするビニール袋や布などの、トイレと勘違いさせるものは置かない
なお、粗相をしたとき叱っても、飼い主の気を引いたと思って繰り返すだけですよ。
キケンを予測し、安心安全な環境を
好奇心旺盛な猫にとって、思わぬものが重大な事故につながるときがあります。
猫が口にしてしまいそうなものは置いておかない、出しっぱなしにしない、猫が開けられないところに片づける習慣を。
ひも、毛糸、アクセサリー、ビニール袋などかじっているうちに飲み込んでしまう。また、コードを噛んで感電も。
ネギ、チョコレート、薬、タバコ、殺虫剤や漂白剤など。また、アロエやアイビーなどの植物やアロマも、猫にとっては有害なものもある。
不安定な場所にモノを置かない。割れやすいガラス、壊れやすいものは猫が落としてケガすることもある。
また、万が一のときの備えとして、普段からキャリーケースを出して使っておけば、病院に行く時入りたがらないと手こずることも少なくなります。
しつけしやすい住まい
しつけをするときは、猫にもわかるよう指示が一貫していること。
その都度叱ってしつけようとしても、猫には通用しません。
境界を扉などで仕切る
レンジフードの上など、一時的に両面テープやガムテープを輪にして貼っておくと、近づかなくなる
汚されたくない、傷つけられたくないなど趣味のものを置きたい場合は、猫が入れない場所をつくってまとめる
猫は上にのぼるため、落とされるかもしれないと考えるべきです。
落とされて猫を怒るより、そんなところに置いた自分が悪いと考えたほうが、自分が疲れませんよ。
寒がりの、暑がりやさん
猫が快適だと感じる温度は20〜28℃くらい。
猫に合わせて、床に近いところで室温を測りましょう。
猫は自分から、心地良いと感じる温度や風通しのいい場所に移動します。
日当たりの良い窓際は、暑くなりすぎて熱中症や夏バテになることも。
留守にするときには水分を用意し、冷房はつけたままで。強すぎる日差しを避けるためにカーテンも閉めましょう。
猫も喜ぶ部屋づくり、猫グッズ紹介
猫の暮らしに必要なものとして
- 猫トイレ、猫砂
- フード、食器(ごはん用・水飲み用)
- 爪とぎ器
- ブラシ、爪切り、キャリーケース
モノが増えすぎないよう、部屋はスッキリと
- 片づけしやすようモノは厳選する
- 掃除がしやすい動線にする
- 上に積まない。落とされるキケンのあるものは目につかないところにしまう
LDK 〜猫と触れ合う
猫の健康を考えて、フードはもちろん、食器や水飲みにも気を配りたい。
フードはドライタイプとウェットタイプに大別でき、猫の好みもわかれます。
衛生面を考えて、食べ残しをいつまでも置きっぱなししないよう、1回分の決まった量を与えるように。
あまりフードを食べたがらない猫や、体調が気になるときは、猫用サプリメントを利用してはいかがでしょう。
▲【広告】猫ちゃんの腎臓の健康を考えたサプリメント 【powney パウニー】
▲広告 【Amazonで購入】AOOTK ペット食器猫 食器猫ボウルセペットボウルスタンドセット
猫はもともと積極的に水を飲みたがらないうえ、ドライフードだけでは水分含有量が低いため、たくさん水を飲んでもらいたいところ。
飲水量が足りないと、膀胱炎や尿石症などの病気にもなりやすくなります。
そのため、水を清潔な場所にいくつか点在。通り道のついでや猫の目に止まるところに置いて、常に清潔な水を保ちましょう。
玄関、ベランダ 〜脱走防止
好奇心旺盛な猫にとって、外の世界はワクワクどきどき。
でも一度外の世界を知った猫は外に立たがるようになり、出られなければストレスの原因に。
とはいえ、交通事故や野良猫による病気感染のリスクを考え、完全室内飼いを徹底しましょう。
不意に玄関の外に飛び出さないよう、柵を設けたり、ベランダにはネットを張るなどの対策を。
▲広告 【Amazonで購入】のぼれんニャンバリアフリー2 (ホワイト)
水まわり 〜猫トイレにこだわる
水まわりは危険な場所でもあるので、入らせない、近づけさせない工夫を。
風呂場のドアは閉め、洗剤など誤ってなめることがないようにしまっておきましょう。
トイレが清潔に保たれていなかったり、多頭飼いの場合だと他の猫のニオイが気になるなど、排泄を我慢してしまうことがあります。
うまく排泄ができないと重大な病気にもつながるので、猫トイレは妥協しないこと。
トイレの数は、頭数+1を用意すること。
▲広告 【Amazonで購入】花王 ニャンとも清潔トイレセット [約1か月分チップ・シート付] ライトベージュ オープンタイプ
寝室 〜毛対策には通風、掃除で
猫アレルギー防止対策のためにも、猫とは寝室を別々にしたほうがいいです。
いっしょにするなら、ベッド横に猫ベッドを置く、掃除をこまめにする、置き家具を減らして通風を促したり換気に気を配るように。
猫アレルギーは、アレルゲンである猫の唾液がついた猫毛によって引き起こされるから、ずっといっしょに暮らすには猫毛対策は重要です。
猫毛は、棚の上や部屋・家具の隅にホコリと同様に溜まりやすいので、こまめな掃除も必要になります。
▲広告 【Amazonで購入】リアライズ 一毛打尽 ソファ・カーシート用 犬猫用
窓 〜気分転換と日光浴
もともと外で自由に暮らしていた猫。ひなたぼっこをしたり景色を眺めたりと、猫が飽きない暮らしを。
猫には適度な紫外線も必要。
日当たりの良い窓際で、脱走防止に配慮しながら外の空気やにおい、鳥の声を感じられるくつろぎスペースを。
また、ストレス解消、肥満防止、気分転換のためにも、運動できるスペースも用意しましょうね。
外が見えるところにキャットタワーを置き、景色を見たり上下移動ができるなど、立体的な運動を取り入れて。
市販品を用意しなくても、高さの違う収納BOXを階段状に置くだけでも、猫にとっては楽しいスペースに。
▲広告 【Amazonで購入】キャットタワー 据え置き スリム 爪とぎ オシャレ 多頭飼い
note記事 【猫と暮らす】毎日がもっと楽しくなる猫図鑑 でも、猫との暮らしについて書いていますので、あわせてお読みくださいね。
まとめ
猫の完全室内飼育が増え、ますます暮らしの環境づくりは重要になってきています。
人も猫も心地よく、幸せな毎日を過ごしたいものです。
猫も1匹1匹個性があるので、ここで紹介したグッズもみんなに対応するわけではありません。
自分ちの猫にあった部屋づくりをめざしてくださいね。
10年後も20年後も、変わらぬ愛情で見守って!
ペットとの暮らしは「インテリアを諦めなくてはいけない」と思っている方、こちらの記事もお読みくださいね!