梅雨の時期を目の前に、大ショック!!
お気に入りのカーテンに、カビ発見! おまけに壁の下の方にも・・・
こんなところに、なぜ!?
「カビって、お風呂場とか水がかかるところにできるんじゃないの?」
・・・いえいえ、実は
「 条件が揃えば、カビはどこにでも生えるんですよ 」
こんにちは!
住まいと暮らしのコンサルタント くらリノ です。
カビは、お風呂場だけではありません。
特に梅雨時は、カビがもっとも繁殖しやすい時期。今まで見過ごしがちな所も、念入りにチェックが必要です。
カビ発生の仕組みと正しい対処法を知って、しっかりカビ対策していきましょう!
梅雨を快適に乗り切るために、今回は
カビ発生を防ぐ 3つの習慣
についてお話しします。
目次
気をつけているのに、なんでカビはできるの?
カビ対策の前に、まずはどうしてカビができるのかをしっかり理解しましょう。
カビは微生物の一種で真菌と呼ばれ、つねに空気中に存在し、わたし達の周りを漂っています。
空気中のカビの菌(胞子)が物質に付着し、適当な水分や温度条件が揃うと出芽して菌糸を伸ばし生育し始めるのです。
菌糸が伸長した状態を、カビと呼んでいます。
5つの条件が揃ってカビ発生となる
- 適度な温度(気温20~30°が増殖しやすい)
- 酸素(カビの呼吸、発酵に必要)
- 栄養分(ホコリ、チリ、人のアカなどの汚れ)
- ジメジメした湿気(湿度70%以上)
- 時間をかける(カビが成長するための時間)
カビは湿度、温度、栄養分という3つの条件がそろうと発芽して菌糸ができやすく、特に梅雨時期はカビの生育条件である温度と湿度の条件を満たしているため、カビが発生しやすくなるのです。
コントロールできることってあるの?
酸素と温度はわたし達が生きていく上で必要不可欠であり、「栄養分」もプラスチックなどに生えるカビの種類もあるので、完全に取り除くことは難しいです。
カビ発生の5つの条件のうち、わたし達がコントロールできるのは、湿度と時間。
つまり、「カビの好む湿度をつくらない」ことと「定着するための時間を与えない」ことなのです。
この3つで解決!基本的なカビの対策法
条件がそろうことでカビが発生するのだから、反対に、その条件をなくせばカビが生えにくくなるというわけ。
湿度と時間をコントロールする・・・つまり、
換気・除湿・掃除の3つの習慣
が、あなたの暮らしからカビ発生を抑えてくれるのです!
① 窓を開けて「換気」
部屋の空気がこもりがちになると湿度も上がりやすくなるので、天気が良い日は積極的に窓を開けて換気を行いましょう。
窓は、部屋の対角にある2箇所がベスト。
1箇所の場合、出入り口のドアを少しあけて窓を大きく開けると、空気が流れやすくなりますよ。
同時に、押入れやシンク下など普段は閉めっぱなしの場所も、時々扉を開けて換気することが必要です。
② 除湿機やエアコンで「除湿」
梅雨時期は、温度が上がってくることに加え、雨が続いて湿度が80%以上の時もあります。
除湿機やエアコンのドライ機能を使って、室内の湿度を下げましょう。水滴や結露などの水分は、なるべく早く拭き取るように。
③ ホコリが溜まらないよう「掃除」
カビの栄養源となるホコリやフケ、アカなど、こまめにお掃除して取り除くことが大事。
つい見逃しがちな家具の裏や部屋の隅など、ホコリの溜まりやすい場所も忘れずに。
住まいのカビ、見て見ぬ振りしていない?
梅雨の時期、放っておいてはキケン!
梅雨の湿気は、ジメジメ不快なだけでなく、住宅にも影響を与えることがあります。
建築物の木材が湿度を含んでしまうと、木材の中の腐朽菌が繁殖し、建物の劣化や耐震強度の低下につながるからです。
また、結露しやすい窓際の木部が常に湿っていると、腐食して割れやすくなったり内部にカビが生えたりし、この状態が長く続くと柱や土台を腐らせる原因となります。
おまけに、カビはダニのえさとなり健康被害が起きるなど、わたし達人間にとっても住まいにとっても、カビを放っておくことは大変キケンなことなのです。
えっ、こんなところにもカビ!?
- 浴室、キッチン、洗面所など水まわり
- 窓ガラスのゴムパッキンや窓際の木部
- カーテンやカーペットなど
- エアコンや空気清浄機のフィルター
- 押入れやクローゼット
- 部屋の隅、家具の裏など
条件さえそろえばカビはどこにでも発生します。
ジメジメと蒸し暑い梅雨の季節。
家の中は湿気がこもりやすく、いつのまにかカビだらけ・・・!、なんてことは避けたいですよね!
次からは、場所別に詳しくみていきますよ。
場所別の対処法:カビ知らずの暮らしへ
【浴室】カビが生えやすいNo. 1 だからこそ!
常に高温多湿で汚れ(栄養分)がある浴室は、カビの発育には好環境です。
カビ発生を防ぐポイントは3つ!
- 石けんカスや皮脂などの汚れを残さない
- 水気をふきとる
- 窓をあけたり換気扇を回すなど、換気をして温度と湿度を下げる
入浴後の工夫で、差ができる
毎日の習慣として、
- 入浴やシャワーの後は、壁や床の汚れをシャワーのお湯で流し、そのあと水をかけて浴室の温度を下げておく
- スクイジーなどで天井や壁の水気を切る
- 窓を開けたり、換気扇なら3時間以上換気をする
常に水気があってカビの温床になりがちな、排水口まわりや浴室のドアパッキン、シャワーホースなどは特に注意が必要。
シャワーホースは床面に接触しないよう、上部のフックに掛けるようにしましょうね。
それでもカビが発生してしまったら?
浴室用洗剤などでしっかり汚れを落とし、水気を拭き取って乾いた状態でカビ取り剤を使用しましょう。
- カビ取り剤は汚れや水気が残っていると効果が半減
- 泡タイプのカビ取り剤をスプレーした上からラップで湿布。すぐにこすらずカビに染み込ませる
- 指定時間たったらラップをはがし、流水で洗い流す
「塩素系のもの」と「酸性タイプのもの」との同時使用や、長時間の放置は変色や変形の恐れもあるので、カビ取り剤はご使用前に必ず使用上の注意を確認しましょう。
【キッチン・洗面・トイレ】健康に関係する水まわりこそ!
わたし達人間の食事の源だけでなく、キッチンがかびの食品庫となってはいませんか?
冷蔵庫やまな板などの調理器具はもちろんのこと、シンクや排水溝、蛇口などもカビをほっておくと大変なことに・・・
洗面所やトイレの手洗いなども同様。
ゴムパッキンのしつこいカビはカビ取り剤で撃退、掃除したあとは消毒用アルコールでしあげるなど、カビ予防、除菌対策が必要です。
水蒸気を発生させないために調理中に換気扇を回したり、トイレや洗面の換気も忘れずに。
エコなお掃除、めざすには
小さいお子さんがいるご家庭などは、どうしても科学洗剤を使うのに抵抗がある方も多いと思います。
そんな方にオススメは、「重曹」と「クエン酸」。
アルカリ性の汚れ(水垢と黒ずみ)にはクエン酸、酸性の汚れ(手垢とカビ)には重曹が相性抜群!
この2つを使い分けて上手に水まわりのお手入れをしましょうね。
【窓まわり・カーテン】 演出効果の高いところだからこそ!
インテリアの見せ場となる窓まわりにカビでは、どんなにステキなカーテンなどでオシャレに飾っても、窓辺の演出効果がないどころかとても残念な印象を与える結果に・・・。
まずは、窓まわりのカビ対策から!
結露を拭き取る
窓に結露ができたままホコリやチリが溜まると、カビの発生率が高くなってしまいます。
窓やサッシのこまめな拭き掃除とともに、表面結露しないように水蒸気の発生を抑え、室内の換気は十分に。
ゴムパッキン部分はもっともカビが生えやすいので、特に念入りにホコリや汚れを除去しましょう。
大物も定期的にお洗濯
きれいに見えても、けっこうカーテンは汚れているものです。
カビができる「栄養分」をなくすために、梅雨時期でも定期的にカーテンのお洗濯をしてくださいね。
除湿機や乾燥機を使って効果的に部屋干しするなど、部屋に湿気をためないことも重要ですよ!
まとめ
梅雨の恐怖・カビの発生の仕組みと対処法をお伝えしました。
カビ発生を防ぐには「換気・除湿・掃除」、この3つの習慣がポイント。
浴室やキッチンなど水回りを中心とした「カビ対策」も述べているので、ぜひ参考にして、カビ知らずの日々をお過ごしくださいね!
◆「寝室やクローゼットの湿気対策」もあわせてお読みください。
◆洗濯物に関する梅雨の憂鬱なら、「部屋干しの工夫」の記事がぴったりですよ。