「朝、すっきり起きれない」「日中、眠くてたまらない」「疲れているのに、なかなか眠れない」・・・
本当はゆっくり休みたいけれど、仕事もプライベートも忙しく、快適な眠りからは程遠い・・・
そんなことありませんか?
ここでは、つい寝る間も惜しんで頑張ってしまうあなたに、ぐっすり眠るための方法をご紹介します。
こんにちは!
住まいと暮らしのコンサルタント くらリノ です。
物事を考えたり覚えたり、ひとに気を遣ったりと、朝から晩までフルパワーで働いてくれた脳は、1日が終わる頃にはぐったり疲れています。
脳の疲れは、睡眠でしか回復できません。
日中のパフォーマンスを上げるためにも、質のよい睡眠で脳をリセットすることが大切です。
- 睡眠が脳にもたらす影響
- 睡眠のための環境づくり
詳しく説明していきましょう。
目次
睡眠とは、脳を休め活性化させるためのもの
睡眠は「単なる休息」ではありません。
肉体的な疲れをとるだけでなく、脳の働きを健やかに保つために眠るのです。
眠りには、深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」があることはよく知られています。
ノンレム睡眠には脳を休息させ、レム睡眠には熟睡と覚醒の橋渡し役として脳を活性化させる働きがあり、この2つが交互にやって来ることで眠りの質にかかわってくるのです。
睡眠のメリットとして
- 体と脳の休息
- 記憶の定着
- ホルモンバランスを調整する
- 免疫力を上げ病気への抵抗力をつける
このように、睡眠は脳というバッテリーを充電させ、体と脳と心の健康につながる大切な役目があるのです。
睡眠の質によるメリット、デメリット
ビジネスやスポーツ、勉強で成果を出す人は、睡眠の質を大切にしています。
なぜなら、「睡眠」と日中のパフォーマンスをさす「覚醒」は、互いに影響しあっているからです。
質の高い睡眠を取れば、仕事でも勉強でもパフォーマンスの高い一日が送れるし、必要以上にダラダラ眠れば体のリズムは崩れます。
体の眠りは全睡眠時間の1/5で、脳のための深い眠りが十分とれないと満足感は得られず、疲労感が残ることになるのです。
たくさん寝ても、質のいい睡眠とは言えない
「朝起きるのがつらい」「日中眠たい」「頭がぼーっとする」といった睡眠に対するストレスを抱えている人たちは、「量」つまり睡眠時間が足りないからだと思いがち。
しかし、「たくさん寝る」ことが「質の高い睡眠」ではありません。
ポイント① 眠りについてからの3時間、特に最初の90分間が大切
この時、最初に訪れるのがノンレム睡眠です。
これをしっかり深く眠ることができれば、眠りの質は高まります。
ポイント② 決まった時間に眠りに入る必要はなく、起きる時間を一定にする
眠くないのにベッドに入ると、「早く眠らないと明日の活動に影響が出る!」という義務感から眠れなくなり、不安で交感神経が優位になります。
また、寝るのが遅くなったからといって、週末寝だめをしていつもより起きるのが遅くなると、体内時計が乱れて寝付きが悪くなるのです。
ポイント③ 体温のリズムを整える
人は体温が下がると眠くなります。
大きな眠気が訪れた時、スムーズに体温を下げることができると、質の高い睡眠が得られます。
これらのポイントをふまえ、眠っている間の脳と体の働きをベストなものにして最高の「覚醒」を手に入れる、これが「質の高い睡眠」です。
睡眠の質の低下が、日常生活にもたらす影響
量も質も睡眠不足になると、作業効率の低下だけでなく集中力や決断力、記憶力が低下します。
何よりメンタルが落ち込み、やる気も失われてしまいがち。
いまや不眠症といかないまでも、3人に1人は何らかの睡眠トラブルを抱えていると言われています。
寝付きが悪い、途中で目が覚める、朝早く目覚める、熟睡できないといった障害です。
たっぷり寝るだけではダメ!週末の寝だめも睡眠の質が上がるものではないですよ。
心地よい睡眠が、明日の活力を生み出してくれる
パフォーマンスを発揮して成果を上げる人たちは、睡眠環境にこだわっています。
不必要に睡眠時間を削ったり、睡眠のリズムを崩すことなく、日中にどれだけ効率よく仕事を終わらせるかに集中します。
しっかり睡眠を取れば、集中力ややる気が高まり、成果が生み出されることを知っているからです。
また免疫力も高まるので、老化や病気から遠ざけ、美容やダイエットにも効果を発揮しますよ。
理想的な睡眠のための環境とは?
五感のための快適な寝室環境、運動や食事、生活習慣を整えましょう。
(1)温度・湿度
理想的な睡眠環境の中で、快適な温度と湿度は最も大切。
寝室の室温が高いと布団の中の温度も上がり、深部体温が下がりにくく寝付けないことになります。
夏はエアコンを付けて室温を26℃以下に下げ、途中で目が冷めたり、夜中に大量に汗をかく事のないようにしましょう。
冬の室温は16℃以上が望ましいですが、寝具で温度調節は可能です。
このときも、電気毛布をつけたまま眠ると深部体温が下がりにくいので、寝るときはスイッチを切りましょう。
湿度は、加湿器や濡れタオルを利用して50〜60%を保ってくださいね。
(2)光
青白い光りの照明は、睡眠ホルモンの「メラトニン」を減少させ目が冴えてくるので、眠りに入る1〜2時間前からは温かみのある照明で部屋全体をやや暗めにしましょう。
調色・調光機能のあるLED照明が便利。
テレビやパソコン、スマホからの強い光で刺激を受け、寝付きが悪くならないようにしてください。
朝は、太陽の光を浴びて気持ちよく覚醒させましょう。
生活のリズムは、寝る時間でつくるのではなく朝の光を浴びることで作られるのです。
(3)音
寝るとき、音楽やラジオをかけたまま寝たりしていませんか?
睡眠は40デシベル(図書館の中、静かな住宅地くらい)以上になると、寝付きが悪くなるとともに、覚醒と浅い眠りのレム睡眠が増加します。
外部からの音が気になる場合は、厚手のカーテンなどで防音しましょうね。
(4)香り
眠りを促進したいときには、鎮静作用のあるラベンダーやカモミール、ひのきなどの木の香りが効果的。
反対に、ジャスミンやペパーミントなどには覚醒作用があるので、目的に応じて使い分けしましょう。
寝室や寝具の臭いがなんとなく気になっているという方は、部屋をこまめに換気する、寝具のカバーをこまめに洗う、寝具を干す、カビなどを除去するなどの対策を。
(5)習慣
安眠しやすい生活習慣のためには、眠りを妨げるモノをなくすことが大切。
規則正しく栄養バランスのとれた食事で、就寝3時間前には終えるように。
夕方から夜早めの時間に30分ほど、ストレッチなどの軽い運動をする。就寝前に激しい運動はしない。
アルコールは睡眠が浅くなりやすい。寝酒はせず、適量の飲酒は就寝3時間前までに。
夕方4時以降のカフェインも控え、寝る前に飲み物を取るときは温かいハーブティがおすすめ。
就寝する2時間くらい前に、38〜40℃で20分間お湯に浸かって体を温める。寝る頃に体温が下がっていけば、スムーズに眠りに入る。
時間がなくすぐに眠りたいときは、シャワーだけで済ますほうが良い。
ストレスは安眠の大敵。先程述べた心地よい光や音や香りを取り入れて、リラックスタイムに。
寝室づくりのポイントとは?
寝室でのキーワードは「リラックス」。
集中力が続き、思考が整理される。体のコンディションが整い、持続力もあがる!
そんな部屋にするための配置や工夫についてお話しますね。
(1)ホテルの部屋を思い浮かべよう
多くのホテルでは、ベッドの頭側が壁側に来るように配置されています。
窓際は冷気で冬場に身体が冷えやすく、快眠できないからです。
また、浴室やトイレなどに面した壁は流水音が気になりやすいので、避けるようにします。
ベッドは、ベッドメイキングのための隙間を確保し、結露が生じるのを防ぐため壁から10cm以上離しましょう。
リラックス空間の「寝るスペース」と、書斎などの「ワークスペース」が同じ部屋にある場合は、家具などで仕切ることをおすすめします。
(2)寝具
後頭部の高さ・首の高さ・後頭部から首の長さの3つがポイント。後頭部が安定し、首筋にぴったりフィットするものを。
柔らかすぎるものは腰痛などを起こしやすいので、自分にあった硬さを選びましょう。
「正しい寝姿勢の保持」と「体圧分散」でき、自然で無理のない寝姿勢曲線が描けるものを。
軽くて保湿性のあるもの、寝返りしやすく寝心地良いもの。
適度な堅さ、身体の支持性、寝返りのし易さ、保温性などがあるもの。
保湿性や吸湿性が高く、汗などの放散がしやすいもの。体を締め付けず、肌さわりがよいものを選びましょう。
冬は、寒いからと言って靴下を履いたまま布団に入ると、熱を放出できなくなるのでやめましょう。
寝具はダニやホコリに注意して、常に清潔な環境を心がけてくださいね。
(3)お気に入りのインテリアで快適な睡眠を!
ベッドの配置を変え寝具を整えたら、お気に入りのものを取り入れて心地よさの演出を!
ベッドヘッドを壁につけ、その上に素敵な絵や写真を飾ると、見せ場を作ることができます。
ファブリックでおすすめしたいのは、手軽に部屋のアクセントになりホコリよけの効果もあるベッドカバー。
毎朝、布団を整え、さっとカバーを掛けるだけでベッドメイキングできますよ。
寝室のテーマカラーは、落ち着く茶系、ブルー、自然の中にいるようなグリーンがいいでしょう。
まとめ
寝室の環境が睡眠の質を変えます。
- 眠りには「深い眠り」と「浅い眠り」の2つがセットになり、一晩に5、6回繰り返される
- 睡眠の質を妨げるものをなくす
- 睡眠の質を上げるものを取り入れる
自分で用意できることもあると思うので、ぜひ試してみてくださいね。