旅行や帰省から帰った時気づく「我が家のニオイ」
友人や親戚宅にお邪魔した時気づく「他人の家のニオイ」
毎日暮らしているとなかなか気づかないのが、家のニオイです。
自分ではわからないけれど、他人なら敏感に感じとれます。
そのうえ家もそこに住む人も、ニオイで印象づけられてしまうのです。
もしかしたらあなたの家、お客さまから「なんだか臭い」と思われているかもしれませんよ!
こんにちは!
住まいと暮らしのコンサルタント くらリノ です。
どの家にも「生活臭」は必ずあり、ニオイは発生します。
だけど、「生活臭」をほっておくと、人を不快にさせる「悪臭」になることも…。
どんなに素敵なインテリアでおしゃれな住まいにしていても、違和感のあるニオイがしたらがっかりですよね!
だからこそ、自分の家は他人に「不快な印象」を与えていないか、気を遣う必要があるのです。
今回は、暮らしと切り離せない「ニオイ」のお話しです。
- ニオイの元を取り除く(CUT)
- 発生したニオイを消す(OFF)
- そもそもニオイを発生させない(FREE)
「生活臭」への対策について紹介していきます。
目次
あなたの家にも染み付いているニオイの正体とは?
まず最初に、不快な気持ちにさせる「ニオイの正体とメカニズム」を見てみましょう。
ニオイを感じるメカニズム
家のあらゆる場所からニオイは発生しますが、換気で除去できなかったニオイは、壁やソファ、カーテンなどのファブリック類に染み付きます。
特に温度や湿度が高い時期になると、今まであまり気に留めなかった家のニオイが無性に気になりませんか。
それは、鼻の粘膜は適度な湿気があるほうがニオイを感じやすく、湿度が高いとニオイ分子は壁に染み込む水蒸気に押し出されて空気中に放出され、気温が高いと揮発しやすくなるので、ニオイがより強く感じられるわけです。
慣れてしまうとニオイは感じにくい
ニオイの情報が脳に伝わると、その人の経験や過去の記憶で「いいニオイ」「イヤなニオイ」など判断されます。
自分の家のニオイは気にしたことがないけれど、他人の家のニオイはなんだか気になる・・・
どんなニオイでも同じものを長く嗅いでいると、ニオイそのものに慣れてしまいます。
そのため、自分の家のニオイはなかなか気づかないわけですね。
イヤなニオイほど記憶に残る
ニオイは記憶に刻み込まれやすく、しかも「臭い」とかのネガティブなもののほうが、より強烈に印象に残ります。
視覚で得た情報はすぐ忘れても、嗅覚での情報は脳が強く覚えているもの。
嗅覚は「記憶」や「感情」といった部分と密接に関係するので、特に一度嫌悪感を抱いたニオイは、時間がたってもその時の感情といっしょに呼び起こされるのです。
ニオイは感情を左右させる
脳に伝えられたニオイは、快・不快など感情で判断され、自立神経などに働きかけます。
香りを用いたアロマセラピー効果には、リラックスしたり脳で感じる痛みを緩和させたりと、人の気持ちや生理によい変化をもたらすことがあるのはご存知でしょう。
ニオイの感じ方には個人差があり、自分にとっては「いいニオイ」でも、他の人には「臭い」と感じられることもありますね。
「生活臭」はあって当たり前、「悪臭」は誰もが避けたいモノ
生活臭は、なかったことにできない
生活している限りニオイは発生し、しかも発生場所も原因も多種多様です。
どの家にもある生活臭。そのままにしていると、いろんなニオイが混ざりあって原因が特定しにくくなります。
とくに、長年住み続けた家には独特のニオイが残り、蓄積による生活臭が気になることがありますね。
悪臭は、公害である
ニオイには個人差で感じ方は異なりますが、カビや腐った生ものなどの「悪臭」は、誰もがイヤなニオイです。
現代の住まいは気密性が高くニオイがこもりやすいので、より注意が必要。
- におう前に、ニオイの元となる発生源を断つ
- 消臭・脱臭で、発生したニオイを消す
- そもそもニオイを発生させない住まい
換気や掃除が重要だということは、おわかりですよね。
あなたのおうちの「生活臭」チェック!
暮らし方をチェックしてみると、ニオイが発生する要素も見えてきますよ。
□ 室内でペットを飼っている
□ 脱いだ服が洗濯かごに溜まっている
□ 洗濯物は室内干し
□ ゴミは何日かまとめて出す
□ 濡れた靴や傘をすぐ下足箱にしまう
□ 玄関に靴がたくさん出ている
□ 日中留守にすることが多い
□ あまり窓をあけない
□ 焼肉や揚げ物、スパイス料理が多い
□ タバコを吸う
□ クローゼットや押入れは閉め切ったまま
□ 床にモノがたくさん置いてある
3つ以上チェックが入った人は、要注意! 自分では気づかないニオイが染み付いている可能性が…。
7つ以上なら、不快なニオイの発生要素は十分!
次から述べるニオイ対策を参考に、生活や習慣を見直しましょうね。
各部屋ごと、ニオイの発生源での対策
すべてのものからニオイは発生します。
- 人(皮脂、汗、垢、髪の毛など)やペット
- 調理や生ゴミなど食べ物
- 汚れた衣類
- 家中のホコリや汚れ、カビ・・・
ニオイは持ち込まない、溜め込まない! 発生源を断つことが一番ですよ。
料理そのもののニオイはもちろん、コンロやレンジフードまわりに飛び跳ねて付着した油汚れ、生ゴミや排水口、まな板についた食材など・・・
キッチンにはあらゆるニオイが漂います。
肉や魚、長ネギや玉ねぎ、漬物、納豆など食べ物のニオイも、クロスや家具に染み込んでなかなか取れない場合もありやっかいです。
調理中は必ず換気扇を回し、生ゴミは溜め込まない。
油ハネやシンクまわりのお手入れは3分でいいから、調理のたび必ず行いましょう。
※「生ゴミのニオイ対策」については、こちらの記事を参考にしてください。
気になる尿ハネ。便器まわりの床には結構飛び散っていますよ。
また、背後の壁や手洗い部では水ハネでカビが生えていたり、アンモニア臭が染み込んでいることもあるので、トイレ掃除の時は壁のお手入れも忘れずに。
浴室や洗面の排水口も、詰まりや嫌なニオイがないかチェックしましょう。
湿気が多い場所なのでカビも生えやすいので、しっかり換気が必要です。
リビングは、その家ごとにニオイはさまざまです。
喫煙者がいればタバコのニオイ。ラグやカーペットを敷いていれば足の汗。小さい子どもさんがいる家庭では、飲み物やおやつがこぼれて、拭き取れず残った汚れなど・・・。
人が一番集まる場所だからこそ、ニオイには気を配りたいものです。
家族もお客さまも最初に訪れ、家の第一印象にもなる重要な場所です。
しかも、外から持ち込む靴の汚れやホコリ、足の汗など、ニオイが溜まりやすい場所でもあります。
それだけに、玄関に入った途端、不快な思いをすることがないよう、除湿や掃除はていねいに。
寝具だけでなく、壁のクロスやカーテンにも汗や皮脂など体臭が染み付いて、寝室は結構においます。
自分のニオイは気づきにくいため、ほっておくと蓄積され、睡眠に影響を及ぼすことにも・・・。
寝ている間は冬でも結構汗をかき、不快なニオイの原因になりますよ。
飼っている人にとっては気づきにくいペットのニオイ。
ペット自身の体臭もありますが、ペットのトイレから発するアンモニア臭で、家具やカーペットなどにニオイが染み付いてしまっていることも…。
トイレや餌を置く場所の工夫も大事です。
ニオイを消す!そもそもニオイを発生させない!
消臭・脱臭で、発生したニオイを消す
発生したニオイを消すために、他のニオイでごまかすことはやめましょう。
ニオイ同士が混ざりあい、かえって不快なニオイを発生させることになりますよ。
生活臭を取り除き無臭に近い状態にしてくれる「消臭剤」には、お部屋用、ファブリック用、ペット用など種類も豊富にあり、手軽に消臭できて便利。
お掃除の強力アイテムである「重曹」「クエン酸」「お酢」も、殺菌効果や消臭効果があるため、消臭剤としてスプレーにしておけばいつでもさっと使えますね。
下足箱の脱臭には備長炭もオススメです。
調理中や入浴後、トイレのあとの換気扇はもちろんのこと、空気清浄機や除湿機、空気清浄機能を搭載したエアコンなど、家電や設備機器を利用するのも効果的。
ニオイが発生しにくい住まいとは
モノが多いと通気性が悪くなりニオイがこもりやすい。また、床にモノがたくさん置いてあると掃除がしにくくホコリも溜まりやすいです。
ニオイ対策に、換気と掃除は欠かせませんよ。
風と陽の光で虫干しするなど、カビ対策もしっかり行っていきましょう。
上着がソファに掛けられていたり、靴下が脱ぎっぱなし…なんてことないですか?
日々のちょっとした習慣が、ニオイを発生させる要因となるのです。
生ゴミはできるだけ早めに廃棄、洗濯機のお手入れや排水口の点検、窓や押し入れの扉を開放、寝具やカーテンなどのお洗濯など、できることからニオイケア、ぜひ習慣にしてくださいね。
まとめ
今回は、暮らしとは切り離せない「ニオイ」についてお話しました。
- ニオイの元を取り除く(CUT)
- 発生したニオイを消す(OFF)
- そもそもニオイを発生させない(FREE)
こまめな換気と掃除をこころがけください。
「生活臭」のように、暮らしのうえで完全になくすことができないものには「生活音」もあります。
どちらもご近所トラブルに発生しやすいものなので、「生活音」に関するこちらの記事も是非参考にしてみてくださいね。
「カビ対策」にはこちらの記事もどうぞ!